眠れなくて考えたこと
恋人がいないなんて大したことではない。それで十分楽しくやっていた。
彼は完璧な人で悪いところはないけれど、私と合わないところはそれなりにあった。イベントごとを楽しめない、話し合いができない(致命的)、セックスがワンパターン。
長いこと一緒にいたからこんなに好きなんだと思う。そりゃそう?
10年
29年のうちの10年、大したことない。
30%。直近の30%。やっぱり大きい。高校卒業までの記憶はほとんどない。
でも別にいいんだ、結婚はしたくなかったし、子供もほしくないし。別れた方がいいとは思う。ずっと思ってはいたから、良いことだと思う。彼は私がいなくても子供がいるほうが良いんだと言った。それならもう仕方ない。私が産むか産まないか、それだけで、やっぱり産みたくない。産んでもいいけど育てたくない。育ててもいいような気がするけど、それで失われる可能性を捨てきれない。なにもしないくせに、なにもしたいことがないと嘆くくせに、いつかなにかしたいと思って、目の前で私と子供も育てたいと言ってくれる人と別れようとしている。
いつか後悔するかもな、と思う。いつか別の人と子供をもうけるかもしれない。それで子供の顔を見て彼のことを思い出すかもしれない。10年は、そのとき思い出すに値する年月だけど、良い思い出に変わる年月でもある。10年後には良い思い出になると思う。もしかしたら3カ月くらいでなるかもしれない。
大雨になればいいのに。
明日は渋谷でランチ。素敵ランチを素敵女子。好きな人たちと。
ちゃんと関わりさえすれば世の中には良い人がたくさんいる。私は関わりを億劫がって、怖がって、それで良い人たちに出会えなかったんじゃないか。高校まではなんだったんだろう、思い返せば恵まれた環境だったと思うけど、誰のことも好きじゃなかった。何がそんなにいやだったんだろう。L社にいたときも何がそんなに、いやだったんだろう。
誰かとセックスしたい。映画を観てセックスしたい。したいことをすればいいと皆言うけど、じゃあよく知らない人の部屋に遊びに行っていいんだろうか。いいのかもしれない。「あなたがしたいと思うなら」いいんだと思う。それがわからないから悩んでるんだけどね。いいかげん自分にうんざりだ。
全部捨ててすっきりしたい。今日が金曜でよかった。明日は渋谷で、ネックレスを買おう。ユニクロにも寄ろう。最低限の衣類を持って、もう全部捨てたい。
『怪盗グルーのミニオン大脱走』
『アグネスと幸せのパズル』
共感できるようなできないような、自己犠牲的で身勝手な女の人の話。
誰も悪くなくて、でも大きな声で叫びたくなった。他人の感想が気になる映画。